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2014.12.28 Mシアター

蘇州の夜.png
今年は本当に多くの訃報が世間に流れました。

特に年末にかけて大きな騒ぎが起こり過ぎて、

つい先日、9月に亡くなられた山口淑子さんの事すら、

随分前の事の様にも感じてしまいます。

 彼女の波乱万丈の人生については、

自伝を含めて虚実を交えた多くの書物や脚本がありますから、

ご自分でお調べいただくとしましょう。

ま、わたしの拙いペンなどで簡単になぞったところで、

知らない若い人からは、

「ウソならもう少しもっともらしいウソをつけ!」

とか云われかねないのでね。

それほど彼女の人生そのものが何十本もの映画やドラマの題材となり、

信じ難い数奇なエピソードと顛末は数えきれません。

 今回のお題、『蘇州の夜』は昭和16年の松竹映画、

川口松太郎の原作を脚色とあるが細部は大分違うらしく、

映画では医者と孤児院の保母の主役二人だが、

原作では特務班員と女スパイという事だ。

なにしろ当時の満映と日支親善乃為のいわゆる国策映画だから、

プロパガンダな部分をガタガタ言っても仕方が無い。

そのかわり李香蘭は文句なく、メチャ美しいです、ハイ。

松竹三羽烏の佐野周二(サンデーモーニングの関口宏の父親ね。わかる?)と、

若き日の香り立つほどに麗しき山口淑子のふたりの、

クラシックな恋愛映画として観る分には今でも充分お楽しみいただけます。

そりゃあ実際の山口さんの人生の方が、

ヤジ馬としては300倍面白いと思いますけどね。

天国でいまごろは川島芳子や田中角栄と昔話でもされているのでしょうか。

皆さんも最後のマンスリーシアターにおいでになって、

今年一年で宙に帰った「スター」の方々に祈りを捧げてください。

 明けて新年1月のマンスリーは、

25日の「山田洋次特集其の壱・男はつらいよ(第一作)」の巻。

新年の初笑いお楽しみに!

それでは皆さま、Merry Christmas, and Happy New Year!

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