2014.12.28 Mシアター&2015スケジュール
12月28日は冷たい風が吹きながらも暖かい陽光が降り注ぎ、
いつものことながらマンスリーシアターに多数ご来場をいただきました。
今月の松永室長の法話、じゃなかった解説は作品の主役であり、
ことし亡くなられた山口淑子またの名を李香蘭女史の思い出から、
いわゆる東宝の大陸三部作に続いて、その松竹版として撮られた
昭和16年製作「蘇州の夜」をご紹介。

三部作での李香蘭のパートナー・天下の二枚目長谷川和夫に対して、
松竹は当時三羽烏と謳われた佐野周二を迎えて同興のヒットを狙いました。
ただし東宝の「支那の夜」の方は戦後に短縮版が出来てリバイバル公開、
その時「蘇州夜曲」に改題されたので、話がややこしくなる。
両方とも劇中で唄っている曲名がタイトルになっているのでお間違いなく。
古い映画の故か、はたまたフィルムが国際情勢を鑑みたか(笑)、
ブツブツ切れるカットのつなぎ目も一段とレトロ風でした。
この日は室長から来年度の松永文庫のスケジュールもお披露目。
門司港レトロ20周年の節目の年にあたる来年は、
下関側とも連携しての「関門映画祭(仮)」が鋭意企画進行中であり、
現在、上映作品やゲストの選定が秋に向けて行われています。
何とも残念な事には、当初のゲスト有力候補は高倉健さんだったそうで、
松永室長もこれには悔しさを隠せない様子。
なお詳しい内容は年明け以降、順次発表して参ります。
また3月には北九州市主催の「林芙美子文学賞」創設と、
「林芙美子資料室」(レトロ地区・三井倶楽部内)リニューアルに併せて、
平成27年3月1日(日) 林芙美子 音楽コンサート(仮)
平成27年3月7日(土) 松竹映画「稲妻」1967年版 フィルム上映会
いずれも当・旧大連航路上屋2Fホールにて開催されます。
映画の「稲妻」といえば成瀬巳喜男監督・高峰秀子主演版が有名ですが、
ファンには今回の倍賞千恵子主演版を推す声も根強いものがありますので、
ここはひとつ見比べてみたいと、わたしも楽しみなタイトルです。
展示室の中村上コレクションはいよいよ3期目に。演劇・歌舞伎を中心に、
70年代からずらりと並んだ歌舞伎座カレンダーや、
大正・昭和の劇場興行の古い資料が見る者の目を楽しませますが、
先日の予告通りスペースの半分を割いて、
急遽「高倉健さんを偲んで・映画資料展」も始まりました。
来年1月25日のマンスリー「男はつらいよ(第一作)」は、
以後、断続的にシリーズ全体をご紹介する予定です。
なんだかんだで今年も終わり、
来年も懲りずにキーボードをひっぱたく所存であります。
止めても駄目です、
桃次郎じゃありませんがご意見無用(笑)。
いや、お褒めの言葉なら大好物なので、来年も宜しく。
褒められて伸びるタイプ、おりおなえでした。
wriiten by おりおなえ