2015.1.25 Mシアター

昭和44年、「男はつらいよ」第1作は松竹作品として産声を上げます。

シリーズが始まるまでの経緯や、その後の関係者・出演者の奮闘については、

この【国民的ヒットシリーズ】のあらゆる面が語り尽くされてはいますが、

例えば私の場合、中学校に上がる頃には既に年2回の風物詩化していて、

世間では家族連れが映画館に押し寄せていたのに、

わたし自身は劇場で封切りの「寅さん」観たのはほんの数回でした。

もう一人で映画を観るようになっていて、

年に10回以上は映画館通いしていた筈なんですが、

子供心にはテレビで見かけるドリフや55号の方が面白く、

家族全員で安心して観ていられるお笑いなんて…とか、

生意気な事を考えていたのを覚えています。

この感じは結構後まで尾を引いて、

山田洋次の凄さ面白さに気付くのは大人になってから。

だから寅さんシリーズの大半はテレビやビデオで見た訳です。

そんな私に多くを語る資格はありませんが、

やはり松竹、というか日本映画が段々元気が無くなってゆき、

過去のヒット作の再生産すら覚束なくなってゆく時代の、

象徴的な映画として記憶しているのは確かです。

良く出来た、欠点の少ない良質の喜劇だった事が、

かえって日本映画の衰退に力を貸してしまったような気がしています。

多大なる情熱と努力をシリーズに捧げたスタッフ・キャストの方々には、

それは底意地の悪い言いがかりのようなモノなんですが。

とにかく観る人も時も全く選ばない。

海外の評判をみても国や文化さえ越えて受け容れられる幅広さ。

今回の上映でも、初見の方はそんなに多くはなかった様でしたが、

馴れぬネクタイを締めて気取った足取りで勇んで歩く寅次郎が、

河原で派手にすっ転んでサテクリ返る冒頭から、

もう全ての観客の心は寅さんのものです。

だからと言って山田洋次は、この徹頭徹尾庶民の物語を、

ビンボー人万歳なんて下らないキレイ事にはせず、

こすからい庶民の愚行やホンネも含めた泣き笑いに仕上げました。

それは来月のマンスリー作品「家族」でも全く揺るぎません。

松永室長は次作「家族」の事を、

「山田監督は、この作品を作る為に映画監督になったのではないだろうか」

と迄云われますが、それは是非みなさん自身の眼でお確かめ下さい。

ほとんど全ての作品で間違いなく観客を楽しませる名人・山田洋次の、

誰もが代表作の一本と認める1970年の名作「家族」は、

2月22日・2Fホールにて午後2時からの上映予定です。

…で、3月以降の予定なんですが、

前回もお知らせした林芙美子記念室リニューアルに関連して、

映画上映会と北九州交響吹奏楽団コンサートが、

それぞれ3月1日、7日に本館2階ホールで行われます。

これ自体は松永文庫主催のイベントではないんですが、

松永室長は出演してますし、何かと当文庫関係者が奔走中で、

マンスリーの方は本決定までもう少々お待ちいただきたいんですが、

予定通りなら、懐しい吉永x浜田ゴールデンカップル物になる筈。

実はこの他にも4月〜GW連休から10月・11月まで、

今年は例年にも増して文庫内外で予定が目白押しなのです。

展示協力の要請やらトークショー、シンポジウム企画や、

ゲストを迎えてのファンイベントに新たな資料・資材の寄贈など、

あ〜言いたいケド未だ言えない、悩ましいったらありゃしない!

オマケに前にも言った通り、

今年はその上門司港レトロ事業自体の20thアニバーサリーでもあるので、

当然文庫の記念月間&連続上映も多分あるのであります。

休む間もなく博多や小倉を行き交える松永室長を見ていれば、

凪学芸員ならずとも身体の心配したくもなる次第。

是非是非ご自愛ください、室長サマ⁉︎

なんだか支離滅裂になってきましたが、

予定が定まり次第、告知して参りますので、も少しお待ちを。

…と云いながら、いそいそと新年会会場へと向かうおりおなえでした。

wriiten by おりおなえ

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