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7月のマンスリーシアター


永く果てしない寅次郎の恋の旅路(笑)も、

キャストやスタッフ、世情の変化とともに、

大きくいくつかの区切りをみせるのは知られる処ですが、

最初の大きなヤマがこの「望郷篇」でやってきます、というより、

山田洋次監督が創出した車寅次郎という男の物語全体の、

この辺までが第一章という事になるんですね。

創作というモノには「勢い」があります。

まだ若き日の山田洋次監督とはいえTVドラマからこの第5作まで、

代表作の一つ「家族」まで併行して製作したエネルギーは大変なもの。

同時に余勢を駆って寅さん決定版ともいえる一本を目指したのか、

当時の山田組の俳優女優はもれなく総動員されているし、

おなじみの人物たちのおなじみのギャグも総ざらえ。

「落語の世界の映画化」を目指した監督の狙いもほぼ完成します。

カタギにも渡世人にも成りきれず、時代に取り残されてしまう主人公。

愚かで純情な寅次郎はこの後続いてゆくシリーズと共に、

中年から壮年へ、そして人生の終幕の境地へと、

誰も想像しなかったギネスブック級の長い長い旅を続けてゆきます。

リリィ姐さんと何とも言えない風情の寅次郎おじさんも良いけど、

わたしはやっぱり、妹のさくらに、

「あんまり飛躍しちゃあ駄目よ、お兄ちゃん」

と云われてしまう、迂闊な寅次郎が好きなんですけどねえ。

毎回新たに登場するヒロイン役に時代の人気者を迎えるようになり、

それこそ盆と正月に付き物の年2作興行がお馴染みになってくると、

止めるに止められなくなった「寅さん」は、松竹の生命線と化します。

「困った時の寅さん大会」は不入りで打切った番組穴埋めの定番でした。

マンスリーシアターも他人事ではありませんが…え~ゴニョゴニョ…。

マンスリー当日には、

文庫移転3周年のタイミングで展示が開始される新たな収蔵品のお披露目と、

先日の日本映画批評家大賞授賞式のご報告も予定しておりますのでお楽しみに。

・・・西海岸TOURも終わり、

いよいよ国内4大フェス完全征服の夏が。

別に今更、日本で人気がどうでも良いけど、

3姫4神の笑顔がなによりだ。

全会場入場規制ぶちかませ!!

Here comes THE FOX GOD!

おりおなえでした。しーゆー♪

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