6月のマンスリーシアター

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さてさて回を重ねて「男はつらいよシリーズ制覇への旅」も九回目、え?そんなコーナー名聴いた事ない?・・・まあ、初めて言いますからそうでしょうけど(笑)、とにかく第9作目の「柴又慕情」のご紹介から6月のサポーターくらぶ始めたいと思います。

 日本映画でも人気の作品は次々続編が作られてシリーズ化されるのは常でありますが、早ければ2週間足らずのサイクルで作品が入れ替わるあの頃のプログラムピクチャー体制の中、短命な2~3本のシリーズというのも多かったのです。そんな中、9本、10本目ともなれば、これはもう映画会社側も気合の入り方が違う看板興業でありますし、出演ゲストもそれにふさわしい大物をオファーする事になります。「柴又慕情」のマドンナ役、大スター吉永小百合の起用にはそんな意味合いが含まれる訳ですね。

 前作「寅次郎恋歌」は残る記録を見ても大ヒット作となっていて、シリーズもこの辺から最初の絶頂期といえる時期に入った気がします。あとマドンナ役の女優さんでシリーズ中に同じ役で複数回登場したのは吉永小百合、浅丘ルリ子、後藤久美子の三人だけ。後の二人は最終的には寅の「身内」になってしまう事を考えれば、やはり吉永小百合の演じた歌子は特別な役なんですね。三度目の登場も案だけはあったらしいので実現していればなあ、と思うばかりです。

 7月はマンスリーの方は一回お休みをいただいて、展示も毎年恒例の戦争関連企画に入れ替わった8月分として1953年度アメリカ映画「地上より永遠に」を予定しています。

「ローマの休日」と同じ年にアカデミー賞を競い、監督賞・脚本賞はじめ8部門で受賞した鬼才フレッド・ジンネマンの代表作。超メジャー作品ですが、ハワイの浜辺のキスシーンとかのイメージが強すぎるのか、古臭いメロドラマみたく思われて未見の方も多いのでは? ジンネマン作品は最近も「山河遥かなり」がリメイクされたり、時を越えて再評価もされる硬派の傑作揃い。本作も現代の視点からも見ごたえ十分、往年のハリウッド文芸大作の真骨頂を是非ご堪能あれ。

 ジンネマン個人的にとても好きな監督の一人なんですが、先述しましたリメイクの「あの日の声を探して」がまたスゴイ映画。確かにお道具立てとか流用してるんですが、アレンジ部分のひねりが強烈に辛辣で。観ように拠っちゃ元ネタdisってる?という位の衝撃ですので、こちらもお勧めいたします。2011年アカデミー外国語映画賞受賞「アーティスト」の監督がこんな映画も撮っているというのが面白いんですよねえ。

今朝は朝からモニターの前に陣取って巡回中。10時にはL.A.でThe Palladiumの幕が開きます。現地のおまいつ達、頼りにしてまっせ! という訳で、今日のところはSEE YOU !

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