映画の街・北九州へ、ようこそ!
日本で映画産業が盛んだった昭和30年代、北九州には110館を超す映画館が立ち並び、映画は暮らしに深く息づいていました。製造業の発展とともに多彩な風景に恵まれたこのまちは、港町の景観や街角の情景などが魅力となり、早くから映画の舞台やロケ地として親しまれてきました。1989年には北九州市による撮影誘致の取り組みが始まり、2000年には北九州フィルム・コミッションが設立され、本市の風景が登場する作品はさらに広がっていきます。“映画の街”としての歩みは、こうした取り組みによって大きく前進しました。
本展では、昭和期から現在に至る約70年の流れの中で、市内に点在する多彩なロケーションに目を向け、当館所蔵の資料を通して撮影作品をご紹介します。身近な場所の新たな魅力と、映画とまちが紡いできた歴史に触れていただければ幸いです。
◆展示概要
本展では「この場所で、この映画が撮られた」という視点からロケ地ごとに作品をまとめ、映画を通してまちの空間的な魅力を再発見できる構成としました。市内を大きく四つのエリアに分け、それぞれの地域で撮影された作品を紹介します。港町としての歴史が色濃く残る門司、行政・商業の中心としてにぎわう小倉、洞海湾と工業地帯が共存する戸畑・若松、そして製鉄の記憶を受け継ぐ八幡──。地域ごとに異なる景観が、映画の中でどのように活かされてきたのかを辿ることができます。さらに、劇中ではまったく別の街として登場しながら、実は北九州で撮影されている“隠れロケ地”や、市内各地を横断して撮影が行われた“オール北九州ロケ作品”も特集します。複数のロケーションがひとつの物語の中でどのように組み合わされ、都市全体が“映画の舞台”として描かれてきたのかを、当館所蔵資料とともに紹介します。映画に登場する風景を通して、何気なく歩いているまちの新たな魅力を発見できる展示です。ロケ地をめぐるような感覚でお楽しみください。
展示構成と展示ポスターの一例
- 門司エリア 『錆びたナイフ』(1958)・『この胸いっぱいの愛を』(2005)・『あなたへ』(2011)
- 小倉エリア 『図書館戦争』(2013)・『劇場版MOZU』(2015)・『52ヘルツのクジラたち』(2024)
- 八幡エリア 『釣りバカ日誌10』(1998)・『信さん~炭鉱町のセレナーデ』(2010)
- 戸畑・若松エリア 『玄海つれづれ節』(1986)・『DEATH NOTEデスノート』(2006)・『初恋』(2006)
- 実はここ、北九州。 『バトル・ロワイアルⅡ 鎮魂歌』(2003)・『映画刀剣乱舞 黎明』(2023)
- ほんとに全部ここ、北九州。 『仮面病棟』(2020)・『カラダ探し』(2021)
展示資料総数211点 (映画ポスター60作品・タイトル91作品を含む)を無料でご覧いただけます。





